ネコバスの正体

メイの死を確信したサツキは何かに導かれるように１人でトトロの森へと入っていきます。そして、トトロに出会います。サツキはトトロにメイを探してほしいと告げます。

｢トトロお願い！メイを探して。メイが迷子になっちゃったの。きっと今頃どこかで泣いているわ。どうしたらいいか解らないの…｣

なぜサツキは迷子になっているメイの捜索を、森のお化けであるトトロに頼んだのでしょうか？それは、メイが自分たちの手の届かない世界で迷子になっていると感じているからです。



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トトロはサツキを抱えたまま森の頂上へと上っていき、空気を切り裂くような大きな泣き声をあげてネコバスを呼びます。そして、サツキはどこからともなく現れたネコバスに乗ってトトロと一緒にメイを探しに行くのです。ネコバスは村人たちの前を勢いよく通り過ぎていきますが、その姿は誰にも見えません。それは、さつきのセリフから解ります。

｢みんなには見えないんだ…」

あの世で迷子になっているメイの魂を助けるためには、サツキもこの世で一度、死ななくてはならないのです。つまり、ネコバスとは、この世とあの世を往来することのできる乗り物であり、サツキは迷子になっているメイの魂を救うために、自らがネコバスに乗って冥界へと旅立ったと言うのです。